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ブラウザで生成したパスワードをコピーしたあと、クリップボード履歴になぜ平文が残るのか

「コピー」を押した瞬間、その文字列は次に貼る入力欄だけに収まるわけではありません。ブラウザはテキストをOSのクリップボードに渡します。Windowsで履歴を有効にすると、Win+V は最大25件、1件あたり4MBまで残します。デバイス間同期、あるいはApple端末のユニバーサルクリップボードがオンなら、同じアカウントでサインインした別の端末でも同じ平文を読めます。以下では「コピーが書き込んだ層」を分け、その場で照合できる手順を書きます。パスワード生成ページの操作説明ではありません。

Win+Vで照合 その場で確認できる 登録不要ですぐ使える
00 / 目次

まずコピーが書いた層を分ける

本記事が答えるのは「生成したパスワードをコピーしたあと、クリップボード履歴に平文が残る理由」だけです。パスワード生成のフォーム説明でも、特定のパスワードマネージャーの手引きでもありません。

01 / 書き込み

コピーボタンが書き込む

「次のログイン欄へコピーした」ではありません。文字列はまず、今のユーザーセッションのシステムクリップボードに入ります。クリップボードを読めるプログラムは、そこからもう一度取れます。

パスワードを作ったあとの次の動作は、ほぼ決まっています。ページのコピーを押し、会員登録、ルーター管理画面、サーバーパネルへ貼る。ボタンの文言は「これから貼る場所へ送る」ように聞こえます。順番は逆です。ページは先に navigator.clipboard.writeText を呼び、文字列をOSへ渡します。貼り付けは、そのあとの読み出しにすぎません。二つの操作のあいだ、平文はもうそのタブの専有物ではありません。

UsePwdのパスワード生成も同じ経路です。ランダムは6–128文字、初期値は16文字。8文字未満は弱いと表示します。文字は現在のタブでWeb Cryptoから取り、登録不要ですぐ使えます。成功時の表示は「クリップボードにコピーしました。」です。指しているのはシステムのクリップボードであり、「次の入力欄だけに存在する」ではありません。この文字列はUsePwdへのリクエスト本文に出ません。セキュリティが答えるのは「平文がブラウザを出てUsePwdへ届くか」です。本記事が補うのはその次の層です。タブを離れたあと、OSはまだその文字列を持てるか。

「新しい鍵をチャットへ貼ってはいけない」とは層が違います。あちらは、検索でき、同期され、アーカイブされるチャンネルへ、自分でAPIキーを貼る話です。クラウドの環境変数が流出したあと、新しい鍵をチャットに送ってはいけない理由を見てください。本記事は貼る前に起きます。チャットをまだ開いていなくても、Win+V、あるいは同じアカウントの別端末で、いまコピーした文字列を読めることがあります。

先に一文

コピーのあとに聞くべきなのは「サイトがパスワードを上げたか」ではありません。「システムクリップボードへ書いたあと、履歴・同期・ユニバーサルクリップボードが、平文を何台の端末に置いたか」です。生成ページのネットワークパネルで確かめられるのは、前半だけです。

02 / 履歴

Win+Vは何件、いつまで残すか

上限はMicrosoftのサポート文書に書かれています。数字はその場で合わせられます。「たぶん覚えるだろう」と推測する必要はありません。

Windows 10とWindows 11には、クリップボードの履歴があります。初めて使うときは、Windows ロゴ キー+V を押し、「有効にする」を選びます。以降、対応形式に収まる普通のコピーは、この一覧へ入ります。Microsoftのサポートは上限をこう書いています。履歴は最大25件。1件は4MBまで。対応形式はテキスト、HTML、ビットマップ。ピン留めしていない古い項目は、新しい項目のために落ちます。

再起動すると、ピン留めしていない履歴は消えます。ピン留めした項目は例外です。再起動でも、「新しい項目のための空き」でも消えません。1件消すときは Win+V を開き、その項目の「詳細を表示」から削除します。端末とクラウドの、ピン留めしていない内容を一度に消すなら、「設定 → システム → クリップボード → クリップボード データのクリア」、または履歴パネル上部の「すべてクリア」です。手順は Microsoft サポート「クリップボードの使用」 にあり、手元のPCで同じ操作をできます。

パスワードは4MBよりはるかに小さいので、長さは門になりません。16文字のランダム、128文字のランダム、生成器で複数行をまとめてコピーした塊も、テキストとして履歴に入ります。スクリーンショットもクリップボードを通ります。画面に出たままのパスワードを撮れば、そのビットマップが25件のうち1枠を使います。パネルに文字が見えるからといって、履歴が文字だけを持つわけではありません。

現在のクリップボード
通常は直近の1件だけ

次のコピーで上書きされます。この層だけ見て、古いパスワードは消えたと思いがちです。

クリップボードの履歴
最大25件、ピン留め可

ピン留めしていない項目は再起動で消えます。ピン留めは、手で消すまで残ります。

1件の上限
4 MB

テキスト、HTML、ビットマップ。パスワードはほぼ必ず収まります。スクショは解像度次第です。

Windows 10のサポートは2025年10月14日に終了しています。クリップボード履歴の規則は、Windows 11でも同じサポート文書のままです。「セキュリティ更新が止まった」を「履歴も消えた」と読まないでください。そのPCをまだ使っているなら、Win+V はコピーしたテキストをまだ並べられます。

03 / 端末をまたぐ

同期とユニバーサルクリップボードはどこへ送るか

本機の履歴は最初の副本です。同期をオンにすると、信頼の境界は「そのアカウントでサインインした全端末」になります。

Windowsのデバイス間同期は、Microsoftアカウントまたは職場アカウントに紐づきます。経路は「設定 → システム → クリップボード」です。「デバイス間のクリップボード履歴」をオンにします。自動同期は、コピーしたテキストをクラウドへ上げ、同じサインインの他端末へ届けます。手動同期は、先に Win+V を押し、その項目の同期ボタンを押してから上がります。どちらも同じMicrosoftサポート文書にあります。違いは「クラウドに入るか」ではありません。「毎回入るか、印を付けたときだけ入るか」です。

Apple端末は別の管です。ユニバーサルクリップボードはHandoffの上にあります。同じApple Accountで、互いに近い端末なら、一方でコピーし、他方で貼れます。Appleの 「Handoffのセキュリティ」(ページ表記は2021年2月18日)には、その場で照合できることが二つあります。第一に、アプリのデベロッパが共有を禁じない限り、クリップボードの内容は既定でユニバーサルクリップボードと共有されます。第二に、アプリはユーザーが貼る前でもクリップボードを読めます。ユニバーサルクリップボードがオンなら、この読み取りは、同じサインインの他端末上のアプリへ広がります。

転送そのものは暗号化されています。HandoffはBluetooth Low Energyで告知し、活動のペイロードをiMessageに近い方法で守り、大きなデータは端末同士のWi-Fi上のTLSで動かします。これは「経路上の第三者が中身を開けないかもしれない」という意味です。「台所の共用iPadが読めない」ではありません。信頼モデルはアカウントであり、1台のPCではありません。家族で一つのApple Accountを共有する、会社のノートと自宅PCが同じMicrosoftアカウント、どちらも、いまコピーしたパスワードの読める範囲を一回り広げます。

逆に読まない

「クラウド同期は暗号化されている」は、「二台目では平文が見えない」ではありません。暗号化が守るのは、転送中とクラウド上の置き方です。ロック解除済みの別端末で貼ると、読めるのは元の文字列です。

04 / 除外マーク

パスワードマネージャーが履歴を避けられる理由

Windowsが「これはパスワードだ」と見抜くのではありません。ネイティブアプリは、システムが知っている形式をクリップボードへ足せます。

MicrosoftのWin32文書は、「クラウドクリップボードとクリップボード履歴の形式」を別に列挙しています。履歴や他端末へ入れたくないアプリは、次の形式を登録して書けます。ExcludeClipboardContentFromMonitorProcessing は、その書き込みの全形式を履歴にも同期にも入れません。CanIncludeInClipboardHistory に値0の DWORD を置くと履歴に入らず、1だと履歴へ入れるよう明示します。CanUploadToCloudClipboard の0と1はクラウド同期だけを制御し、本機の履歴は変えません。説明は Microsoft Learn「Clipboard Formats」 にあります。

パスワードマネージャーとWindows資格情報マネージャーは、このネイティブ経路を使います。ウェブページの navigator.clipboard.writeText に同等の能力はありません。テキストは書けますが、上記の除外形式は付けられません。だからページのコピーは、システムにもサードパーティの履歴ツールにも、ただのテキストです。某サイトが「暗号化を忘れた」のではありません。ページに許されたクリップボードAPIが、もともとテキストで止まっている、ということです。

UsePwdはパスワード保管庫ではなく、アカウントもありません。上部バー右側は言語切替だけです。生成ページも強度チェックも、登録不要ですぐ使えます。強度チェックは本機で強度を見積もり、ページ同梱の弱いパスワードの公開リストと照合します。調べるパスワードは上げず、Have I Been Pwnedでもネット全体の照会でもありません。これらの約束がカバーするのは「パスワードがUsePwdのリクエストに入ったか」です。Windowsが同じ文字列を Win+V へ書いたかはカバーしません。二つは同時に成り立ちます。ネットワークパネルはきれいでも、クリップボード履歴には平文が残ります。

ネイティブのパスワードマネージャー 01 除外形式を書けます。履歴とクラウド同期は、システムの規則で飛びます。
ウェブのClipboard API 02 テキストだけです。Win+V、同期、ユニバーサルクリップボードは普通のコピーとして扱います。
選択して Ctrl+C 03 コピーボタンと同じです。システムクリップボードへ入り、除外マークはありません。
リモートデスクトップの共有クリップボード 04 支援中にクリップボードのリダイレクトがオンなら、現在の枠は相手のセッションにも入ります。
05 / 照合

その場で履歴を照合する

目的は「世界の誰にもこのパスワードが見えない」を証明することではありません。ページのリクエスト本文に無く、システムの履歴には有り得て、同期がオンなら別端末でも読める、その三点です。

  1. 01
    実アカウントに使わない例示パスワードを用意する

    いま使っているログインパスワードは使わないでください。パスワード生成で16文字のランダムを作るか、自分で ExampleClip-20260904 と入力します。ページは登録不要ですぐ使えます。以下はシステムの動きを見るためだけです。この文字列を正式なアカウントへ書かないでください。

  2. 02
    コピーしたらすぐに Win+V を押す

    コピーを押すか、テキストを選んで Ctrl+C です。履歴がまだオフなら、パネルが先に有効化を求めます。オンにしたあと、一覧の先頭にいまの文字列が出るはずです。見えるなら、「コピー」はすでにタブを離れ、システムの履歴に入っています。macOSにWin+Vパネルはありません。ユニバーサルクリップボードがオンなら、同じApple Accountの近い別端末で貼り、同じ文字列が出るか見てください。

  3. 03
    ネットワークパネルで原文の有無を見る

    F12でネットワークを開きます。生成とコピーのあいだ、このパスワードをリクエスト本文としてUsePwdへ送るAPIは出ないはずです。本番では /tj/ へアクセス解析が飛ぶことがあります。中身はページ名とボタン名であり、コピーした平文ではありません。本機プレビューは解析を送りません。この手順が照合するのはサイトの境界であり、OSの境界ではありません。

  4. 04
    同期スイッチを見て、消す層を決める

    「設定 → システム → クリップボード」を開きます。「デバイス間のクリップボード履歴」がオンなら、自動同期か手動同期かを見ます。履歴を消すときは、Win+V でその1件を消すか、「クリップボード データのクリア」です。ピン留めは先に外してから消します。Apple端末は「システム設定 → 一般 → AirDropとHandoff」と、アカウント下の端末一覧を見てください。

  5. 05
    意味のない別テキストで現在の枠を上書きする

    「上書きテスト」やスペース1つをコピーします。現在のクリップボードが代わっても、履歴の古い項目は残ることがあります。上の手順で消すか、ピン留めしていなければ再起動するまでです。現在の枠を上書きしただけでは、「履歴は空」にはなりません。

その文字列が弱いか、ページ同梱の弱いパスワード公開リストに入るかも見たいときは、パスワード強度チェックを開いてください。検査は本機で終わり、調べるパスワードは上がりません。あちらが答えるのは「強いか」であり、「Win+Vにまだあるか」ではありません。どちらも登録不要ですぐ使えます。公開中のキャンペーンURLに付く utm_* とclick IDは、別の持ち出しです。キャンペーンリンクを二次転送すると、UTMとclick_idは何の識別を一緒に持ち出すかを見てください。

06 / 境界

履歴を消しても止まらないこと

「すべてクリアを押した」を「このパスワードは世界から消えた」と読むと、同じく照合できる境界をいくつか落とします。

すでにチャットやチケットへ貼った副本 01 本機の履歴を消しても、グループ履歴、クラウドバックアップ、相手が同期済みの平文は変わりません。
ピン留めした項目 02 再起動も「すべてクリア」も、ピン留めには触れません。先に外してから消します。
サードパーティのクリップボードツール 03 独自の倉庫とショートカットを持ちます。Win+Vが空でも、そのツールが空とは限りません。
端末が既に握られている 04 遠隔操作、悪意ある拡張、クリップボードを読めるプログラムがいるとき、本機の消去は境界になりません。

パスワードを他人へ渡すとき、「コピーしてチャットに貼り、あとでWin+Vを消す」に頼らないでください。チャット側には、検索できる平文が残ります。一度きりの受け渡しはワンタイムリンクです。平文は本機でAES-256-GCMにより暗号化し、番号は ?id=、鍵は # です。作成も閲覧も登録不要ですぐ使え、サーバーが一時保管するのは暗号文だけです。鍵がアクセスログに入らない理由は、URL の # fragment がサーバーログに出ない理由にあります。二つの経路を、同じ保証にまとめないでください。

ファイルは三本目です。1件5GBまでの本機での暗号化と復号はファイル暗号化で、出力は .lock / .enc、ファイルは既定で上がりません。パスワード自体は6–128文字で作り、強さはパスワード強度チェックで見ます。これらのページも本記事と同じく、登録不要ですぐ使えます。UsePwdにアカウントもパスワード保管庫もなく、コピーした文字列を利用者単位で取り戻すこともできません。立場はUsePwdについてにあります。

コピーしたあとは、先にシステムの履歴と同期スイッチを見て、それからサイトのリクエスト本文を見てください。「UsePwdへ上げていない」と「Win+Vに残っていない」を分けられると、本機生成の記事を「コピーは貼り付け先にだけ存在する」という保証として読まなくなります。

07 / よくある質問

コピーのあとよく聞かれること

次の四つは本記事の境界だけに答えます。生成ページのボタン説明は繰り返しません。

Win+Vを開いていなければ残らない? 01 現在のクリップボードは、次のコピーで上書きされるまで残ります。履歴は追加の25件一覧で、既定では先に有効化が必要です。
再起動すれば消える? 02 ピン留めしていない履歴は再起動で消えます。ピン留めは残ります。他端末へ同期済みの副本は、その端末でもう一度見てください。
生成ページはこのパスワードを上げる? 03 上げません。文字は現在のタブでWeb Cryptoから取り、コピーはシステムクリップボードです。リクエスト本文にこの平文は入りません。
生成や強度チェックに登録は必要? 04 不要です。登録不要ですぐ使えます。上部バー右側は言語切替だけで、ログインもパスワード保管庫の入口もありません。
08 / 次の一歩

読み終えたらクリップボード履歴を照合する

記事が答えるのは「コピーしたあと履歴に平文が残る理由」です。実アカウントに使わない例示パスワードを作り、Win+Vを押すなら、パスワード生成を開いてください。先に登録する必要はありません。